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離婚の際に決めなければならない事

親権者の指定とは?

夫婦で離婚することにしましたが、どちらが子どもを引き取るかでも揉めています。調停や裁判ではどちらが子どもを引き取れるのでしょうか。

子どもを引き取るには、基本的に離婚の際に子どもの親権者になることが必要です。「親権者」は他方の親で、子の監護だけ行うために「監護権者」の指定を受けるという場合もあります。が、もっとも、多くの場合は、そのような複雑なことはしません。子どもを引き取ろうと思うのであれば、親権者になることです。

「親権」というと、誰かに対する「親」の「権利」みたいに見えますが、実際は、子どもに関する種々の事項(どこに住む、どこの学校へ行く、など)の決定権という、くらい位の意味合いです。、要は、どちらが子どもを引き取って日常的な世話をするのか、という位くらいの意味合いと考えてもらった方がいいかもしれません。

親権者になるのは、子どもを引き取って日常的に身の回りの世話をするのに適している方の親であるとされます。必ずしも経済力だけで決まるわけではなく、決定に至るまでの間、どちらが子の世話をしてきたか(監護の継続性)等を勘案し、「子の利益のために」(民法820条)適当な方が親権者と定められます。

日本では、女性が妊娠・出産をすると、雇用継続するのが困難な状況がまだ続いていることも関係してか、女性が子どもの日常的な世話をしている場合が多いです。そこから、監護の継続性の重要性に照らして、母親が親権者に指定される例が多いです。

しかしながら、父親も育児に熱心に関わる例もだんだんと増えてきて、離婚事件において、離婚には夫婦双方合意できても、この親権者にどちらがなるかをも揉めて裁判にまで至る例が少なくありません。裁判になってもし熾烈な主張・立証が行われています。子どもの親権者になるには、上記の通り、監護の継続性についての主張立証が極めて重要です。親権者を譲れないと考える方は、必ず早期に弁護士に相談をし、その準備を怠りないようにされるべきです。

なお、離婚後、一旦決めた親権者を変更しようとしても、親権の変更は、家庭裁判所が関与しなければ出来ないことですし(民法819条6項)、離婚時とどのように状況が変わったのか、変更しないとどうしても子どもの福祉に問題が生じるなどを、具体的詳細に主張し、裁判所の納得が得られないと、裁判所は親権者を変更をしません。かなり大変だ、ということです。ですので、相手方が親権をはどうしても譲らないかったので相手方を親権者にしてとりあえず離婚する、というようなことはできる可能な限り避けた方がいいです。

親権者の変更も、もちろん勿論、裁判所での手続なので、具体的には弁護士に依頼をして勧めることをお勧めします。

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