中山篤志 弁護士記事

2023年7月4日(火)

HPVワクチン薬害訴訟報告-原告側専門家証人の尋問始まる

子宮頸がんを予防できるとして国が接種を推進したHPVワクチンの接種により、重篤な副反応に苦しんでいる被害者が原告となり、製薬企業2社と国を被告とした訴訟で、今年の5月から原告側の専門家証人が始まりました。
5月の東京地裁での池田修一先生、6月の大阪地裁での横田俊平先生の原告側の証人尋問に引き続いて行われました。お二人とも、多数の副反応被害者の治療歴がある臨床医であり、各々の専門分野から、副反応被害の原因がワクチンであると考える根拠等について証言されました。
そして、7月3日、福岡地裁で高嶋博先生の証人尋問が行われました。先生も多くの被害者を診てこられた神経内科学の専門医です。橋本脳症を中心とする自己免疫性脳症の診療経験に基づき、「びまん性脳障害」という病態把握を提唱されました。先生は、約70名の副反応被害者を診療し「びまん性脳障害」に特徴的な症状を見出したこと、脳血流スペクトで客観的な脳症の所見を確認するなどして抗体検査の結果と免疫治療が効いていることから自己免疫的機序による神経障害であることが裏付けられること、被告が「心因性」の根拠とする症状は「びまん性脳障害」の特徴的な症状であることを証言されました。さらに原告団弁護団の反対を押し切って国が昨年度から再開した積極的勧奨の後のワクチン副反応被害者を複数人、先生が診ることになったことを踏まえて、危険なワクチンの使用を阻止することができるのは司法しかないということを証言されました。
年内には上記の3人の先生の反対尋問以外にも他3名の原告側の専門家証人も行われます。原告らに生じた副反応の原因について、被告らが主張している「心の病説」がいかに非科学的であり、HPVワクチン接種を原因とした免疫介在性の神経障害であることがいかに正当であるかが明らかにされると思います。

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