「産後パパ育休制度」の始動!
2021年6月に育児介護休業法が改正され、2022年4月から段階的に施行されてきましたが、いよいよ10月1日からは、いわゆる「産後パパ育休」制度が始まりました。これまで、パパの育児休業は、子どもが誕生してから1歳になるまでの間、1か月前までに申請して1回限り取得が可能でしたが、この制度により、子どもが生まれて8週間内に、2週間前までの申し出で、2回、最大4週間取ることができるようになり、非常にフレキシブルになりました。この期間中に、完全に仕事を離れてしまわなくてもいいとも言われています。
ママは、子どもを身ごもると、二人分の老廃物を処理して腎臓がくたびれるし,出産で大量に出血して貧血気味になるわ、身体の各場所が妊娠前に戻ろうとしてちょっと苦しかったりするし、お風呂も細菌感染の危険から1か月は漬かれない、など、身体がボロボロ・ヘロヘロになっています。そこへ、第1子だったりすると、慣れてなくて、どう扱ったら良いやらわからない状態で、待ったなしの赤ちゃん育児、しばらくは昼夜問わず3時間毎の授乳とか、もしないといけない、極めて、非常に、マックス大変な時期を過ごさねばなりません。赤ちゃんにお乳をあげる以外は、しっかり休んで身体を早く元通りに戻したい。実母・義母・姉妹の手伝い、その他のインフラがあるママはいいけど、その活用が困難なママが頼れるのは、子のパパ、自分の大切なパートナーだけです。そのパートナーから、「自分、男だから何もできないから」と見放されるのと、「大変だね、お乳あげる以外ボクが全部するからね」と言われるのとで、今後のパパとママの関係性が変わらない訳、ないですよね。「少子化克服への最終処方箋」(2007)という本があるのですが、この中に、「赤ん坊を授かるというのは夫婦の危機である」てなことが書かれていたりもするんです。
今回の改正は、こんな大変な時期にパパがママを存分にサポートすることを可能にします。そもそも、パパの子、でもあるんだし、生まれたばかりの赤ちゃんって、日に日に成長してて本当にすごいから、それを見逃すなんて、勿体ないと思いますよ。世話をされる物体だった赤ちゃんが、日に日に世話をしてくれる人を見つめるようになり、「ばあ~」というとニッコリ笑い返してくれるようになる、手が自在に動かせるようになると、パパのほっぺをぺしぺしするように発達していったりするのを見れる、と、本当に大変だけど幸せな時間になると思います。
多くの企業が、当該制度を利用したい労働者がしっかり活用できるよう、就業規則の整備等サポートしてもらいたいもんだ、と思います。