10月29日(日)シンポ「来たれ、リーガル女子!」開催します。
8月25日のNHKの報道によりますと、ことし6月に開かれた上場企業の株主総会では、女性取締役を登用する動きが広がりましたが、女性取締役を初めて登用した企業の間で、経営トップの選任に対する賛成率が前の年より高くなるケースが多く見られた一方、女性取締役がいない企業では賛成率が低くなる傾向がみられたことがわかったそうです。
ことし6月に開かれた東証プライム上場企業の株主総会では、それまで女性取締役がいなかった245社のうち、115社が初めて女性取締役の登用を決め、この115社について、経営トップの選任に対する賛成率を調べたところ、去年の株主総会と比べて、平均で2.8ポイント高くなっていたそうです。一方、引き続き女性取締役がいない企業では、経営トップの選任への賛成率は平均で6.2ポイント低下したと報じられました。背景には、株式に投資して運用している資産運用会社が、女性取締役がいない企業については、経営トップの選任に反対するという基準を設けたこともあり、取締役会のジェンダーバランスに対して、株主から厳しい目が向けられていることがあるそうです。この不確実な時代、困難な状況を乗り切るためには多様性の確保は不可欠であり、人口の半分を占める女性すら参加しない硬直化した経営トップでは企業の将来性を疑問視することの表れだと思います。
さて、自分達の業界の女性割合に目を向けると、2022年5月31日段階で女性比率は19.6%です(弁護士白書2022)。日弁連は、この間、「取締役会」のような執行部には必ず女性弁護士が参加するようにと「女性副会長クオータ制」を、国の制度でいうところの「国会」に当たる「理事会」にも女性割合を増加させるよう「女性理事のクオータ制」を導入し、指導的立場にある女性割合の底上げを制度化してきました。しかし、何より、会員数の女性比率が上がってくれないと供給源が限られます。10年前の2013年の17.7%からは確かに増えていますが微増状態です。
そういう状況に鑑み、日弁連や、福岡県弁護士会では、女性弁護士の絶対数を増やそうと、そもそも、大学の法学部・法科大学院に進学してくれる女子中高学生を増やそうと「来たれ、リーガル女子!」というシンポジウムを毎年開催し、女性弁護士(女性裁判官、女性検察官も参加されています)の、自由で闊達な仕事ぶりや日常生活の魅力をたっぶり披露しています。弁護士になるためのキャリアパスについても、近隣の大学法学部や法科大学院の教員の方に来ていただいての詳しい説明があります。進むべき道すじ、進んだ先の将来像をリアルにビジョン化できると、毎年好評をいただいております(えっへん!)。
今年の開催日は10月29日(日)で、申し込みも10月2日から開始します。身近に「弁護士に興味がある」という女子中高生がおられましたら、是非このシンポジウムをご案内下さい。勿論、男子中高生の参加も大歓迎です。お待ちしてます。
詳しくは、福岡県弁護士会のホームページまで!
(https://www.fben.jp/whatsnew/2023/07/2023101_in.html)