日弁連シンポ:3月2日(土)女性の政治参画を進めるために今なにが必要か ~ジェンダーギャップ指数過去最低の日本。政治分野は138位!~
3月2日(土)13時30分~16時30分、私も委員を務める日弁連の両性の平等に関する委員会が表記のシンポジウムを開催します。東京の日弁連会館での参加には、事前の申込みが必要ですが、Zoomウェビナーによるウェブ配信も行いますので、こちらは参加自由です。この度、以下のURLでイベント告知が始まりました。
https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2024/240302.html
基調講演は、昨年の統一地方選挙の際にもテレビに登場して状況を詳しく解説してくださっていた上智大学法学部教授の三浦まり先生です。三浦先生には、「さらば、男性政治」(岩波新書 新赤版)や、「政治って面白い!女性政治家24人が語る仕事のリアル」(花伝社)などの女性の政治参加に関する著書があります。女性市長が2代続いた兵庫県宝塚市の2代目の山崎晴恵市長さんは、私と同じ日弁連の両性平等委員会委員で、宝塚市の市議会は昨年4月の統一地方選挙で女性割合が半数を超えるなどしているところです。この山崎市長さんもパネルディスカッションに登壇されます。
最近の政治資金収支報告書の事件で、派閥を解散するだのが議論されていますが、まさにオールドボーイズネットワーク(男性中心の組織文化や人間関係)の悪弊そのもので、あのような現状を打破していくための多様化の手始めとして、決して少数派ではない女性の、多数の政治参加が必要です。なのに、選挙に出ようとすると、「家事や育児はどうするのか?」とかの性別役割分業意識差別丸出しの批判を受けたり、「投票して欲しかったら食事に付き合え」だののセクハラ(賄賂の要求か?)を受けたりで、そこから既に大変なんだそうです。少し前には、国会議員の公用車で子どもを保育園に送迎しているママさん議員がやり玉に挙がっていましたね。じゃあ、同じように小さいお子さんがいるパパさん議員は、どうしているのか?いわゆるママチャリで送り迎えをし、公用車など、決して使わないようにしているのか。そうではありませんよね。
国会議員のうち、数人あるいは数パーセントは女性に議席を割り当てる、というクオータ制(他にも候補者クオータ制、名簿登載クオータ制などあり)を取っている国は沢山あります。「逆差別だ」という意見もあろうかと思いますが、あまりにも現状が硬直していれば改善のため導入も必要かもしれません。ちなみに、日弁連は、内閣のような執行機関へのクオータ制(日弁連副会長クオータ制、2018年度開始)、国会のような議決機関へのクオータ制(理事クオータ制、2021年度開始)を採用しており、それぞれの組織に多様な意見の反映が着実に進んでいる、と、私は考えています。
とにかく、従前通りの考え方では社会は回っていかなくなっていますから、よりよい社会のために、男性も女性もなく、みんなで変革が必要です。