【コラム】弁護士会のお仕事
こんにちは。弁護士の星野です。
今回はちょっと変わり種の話として、福岡県弁護士会のお仕事について少しだけ紹介させていただきます。
今年度(2022年4月~2023年3月)、私は、縁あって福岡県弁護士会の総務事務局長という役職を務めさせていただいております。総務事務局長というのは、会長の補佐として、福岡県弁護士会内の様々な事務処理を行う立場になります。
福岡県弁護士会の執行部(会長、副会長、事務局長)は、1年間の任期で全員が交代します。4月前後には、会長を中心に160か所前後の団体等に新執行部就任の挨拶周りをします。その準備(アポ取り等)も事務局長の役割です。あいさつ回りの中では、弁護士会の活動を紹介させていただいたり、各団体の活動をお尋ねしたり、顔の見えるお付き合いのために、情報交換、意見交換をしました。
4月以降、執行部会議、常議員会(弁護士会内の国会のような機関)が定期的に開催され、5月には会全体の定期総会も開催されます。これらの会議の準備も私の役割です。定期総会では、例年、福岡県弁護士会全体で取り組むべき活動についての宣言をするのですが、今年度は、「ヘイトスピーチのない社会の実現のために行動する宣言」および「自殺予防・自死問題対策のための取組及び連携を一層強化する宣言」が採択されました。
福岡県弁護士会には、2022年4月1日現在、1416名(内女性259名)の弁護士が所属しています。弁護士は、いわゆる事件活動などの業務をするかたわら、弁護士会としての活動として、弁護士会内の各種委員会活動も行っています。福岡県弁護士会には、人権擁護委員会、子どもの権利委員会、両性の平等に関する委員会、生存権擁護支援対策本部、交通事故委員会など60種を超える委員会があり、多様な活動を展開しています。弁護士会としての社会的な活動である各種の意見書や会長声明についても、委員会活動の中から生まれています。弁護士会執行部は、委員会運営に関して調整、支援する働きをしています。
弁護士会の仕事、執行部の仕事は、書ききれないほど多様にいっぱいあるのですが、すべては、基本的人権の擁護と社会正義の実現という弁護士法に明記された弁護士の役割をまっとうするため、社会の動きに目を配りつつ、市民の皆様に開かれた弁護士会にすること、市民の皆様が弁護士や司法機関に容易にアクセスできる社会を実現することなどを目的としたものになります。
私の任期は残り半年となりましたが、わが福岡第一法律事務所の理念でもある「市民とともに」という思いを胸に、市民とともにある弁護士会の活動の一助となるべく邁進したいと思います。