どんな重度の障害がある人でも地域で暮らす
弁護士の國府です。
私は、介護保障を考える弁護士と障害者の会(通称「介護保障ネット」)のメンバーとして活動をしていますが
この度、当会のHPで賃金と社会保障という雑誌で連載していた記事を随時公開していくことになりました。↓こちらから記事をご覧ください。
介護保障ネットが一緒に行政交渉をして、地域で暮らすための24時間の公的な介護の支給量を勝ち取った全国の事例について、賃金と社会保障という雑誌で連載をしていたもので、以前、「支援を得て私らしく生きる」という書籍にして発行したものより後に連載していたものです。(つまり支援を得て私らしく生きる、には掲載されていないもの)
徳島と山口の事例について記事をアップ済です。是非ご覧ください。
山口の事例は私が執筆したものですが、
改めて記事を読み返してみて、山口の件について、依頼を受けて動いていた当時のことを思い出しました。
山口の方はALSになられて、どんどん筋力が低下していく中、介護を習ったことのない夫が独自に介助方法を編み出して実践されていたのですが、本当に危険と綱渡りの状況でした。毎日ほとんど寝る間もなく介護をして疲れ果てて、妻のほうも夫にあれをしてこれをしてと言い出しにくくなっておられました。
そんな中、介護の時間を獲得するためとはいえ、弁護士との打ち合わせや資料作成のために、多大な労力をさいていただき、当会にご依頼されてから5か月ほどで時間数は出たとはいえ、とても大変な日々を過ごされました。行政から必要な介護時間数の支給決定が出たとしても、弁護士としては仕事は終わりなのですが、ご本人たちにとっては、それでゴールではなく、ヘルパーを確保して自分の介護をしてもらうために実習してもらったりと、ご苦労の連続だったと思います。
現在は、公的介護を利用し、社会参加をすることができているようで、早くコロナが収束して再会できる日が来れば、たくさん近況をお聞きできればと思います。