クレサラ問題~ひこばえの会~
弁護士:中山 篤志
福岡には、ひこばえの会というクレジット・サラ金・ヤミ金の被害者の会があります。1983(昭和58) 年10月12日に発足し、これまで30年にわたり多重債務など生活に困窮した皆様の生活の立ち直りに向けて活動して参りました。相談員をされる市民ボランティア以外にも多くの弁護士や司法書士が会に協力しており、福岡第一法律事務所も会の発足時点から世話人として運営に深く関わっています。
会には、ヤミ金融からの借入をした方やギャンブル依存などにより繰り返し借入を続ける方からの相談が引き続き寄せられております。
会では、借金問題の解決策の助言のみならず、家計表(つけ方の指導も行います)等を基にして生活実態を詳しく聞き取ったうえで、生活再建の助言も行います。
生活困窮者には生活保護受給のための同行支援をしたり、ギャンブル依存症の方には専門病院や患者団体を紹介するなど借金の原因を絶つことも目指した支援をしています。
相談業務以外にも、被害者の交流会を行ったり、ヤミ金一斉告発を行ったり、最近のヤミ金の手口などや生活再建策を学ぶ学習会も実施しています。
会からは、弁護士が介入した方が良い案件が紹介されますが、逆に、日常の弁護士業務ではなかなか手が届きにくい問題に対応してもらうべく、会に依頼者を紹介する場合もあります。
このような連携によって、借金問題の実質的な解決が図られると思います。
以上