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事件実績環境と暮らしにかかわる分野への取組

2016年9月26日(月)

石木(いしき)ダム建設を止めろ!

毛利倫

長崎県の川棚町という町に清流・石木川があります。ヤマトシマドジョウなど貴重な生き物が多数生息し、夏はホタルが乱舞するとても素敵なところです。

この石木川に長崎県が建設を計画しているのが石木ダムです。石木ダムは、隣の佐世保市の水源確保(利水)や洪水対策(治水)を目的としていますが、その有用性、必要性には数多くの疑問があり、計画が持ち上がってから50年以上経った今も建設に至っていません。多くのムダな公共事業が見直される一方で、石木ダム計画は、ついに2013年9月、土地の強制収用を可能とする国の事業認定が告示されました。しかし、石木ダムの建設目的である利水・治水はいずれも何ら客観的根拠のないものであり、ダム建設の必要性は皆無です。それにもかかわらずダムを建設するためには、現にそこで日々の暮らしを営んでいる地元の13世帯を強制的に立ち退かせなければなりません。13世帯の地権者は、ダム建設絶対反対で結束していますが、長崎県は、彼らの生活を破壊してでもダム工事の強行と土地の強制収用手続きを進めようとしています。

このため、私たちは2013年12月、石木ダム対策弁護団を結成し、その後、長崎県や佐世保市、国と何度も交渉をしてきましたが、長崎県の強行的姿勢は全く変わらないため、2015年11月、国の事業認定取り消しを求める行政訴訟を提起し、2016年2月、ダム工事の差し止めを求める仮処分を申立てました。

長年そこで生活する人々の故郷を無理矢理奪って建設する石木ダムに公共性など微塵もありません。私たちは、地元住民の命がけの闘いを全面的に支え、ダム建設を阻止するまで頑張っていきたいと思います。

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