西日本石炭じん肺訴訟
2004年4月27日、最高裁で石炭鉱山における炭鉱夫じん肺罹患についての国の権限不行使に対する国賠が認められたこと(いわゆる筑豊じん肺訴訟)を契機に、じん肺に罹患した元炭鉱夫全員の損害救済を目指した裁判です。筑豊じん肺訴訟最高裁判決後には、当時の小泉首相が謝罪をし、国としてのじん肺問題解決を誓い、じん肺防止のための規制強化を行うに至りました。その後、国と協議して国が責任を認める条件に合致するじん肺患者に呼びかけるポスターやチラシを作らせて、広く救済をさせる活動を繰り広げているのです。西日本石炭じん肺訴訟ではこれまで300名を超えるじん肺患者が、国と和解による解決を行いました。
また、じん肺加害企業はほぼ全てじん肺根絶を誓い、和解で解決をしています。しかし、ひとり日鉄鉱業株式会社だけは、謝罪・じん肺根絶の誓約を拒否して裁判闘争を続けています。これまで42回も日鉄鉱業に対する勝訴判決を得ているのですが、なかなか反省をしようとしないのです。ようやく日鉄鉱業は、じん肺慰霊碑に献花を行いましたが、責任を認め、謝罪をさせるため、いっそうの活動、訴訟を続けていっています。